- 【アルバム名】
- REACHING OUT (JAZZ TIME)
- 【リーダー名】
- DAVE BAILEY (1961/10/1)
- 【パーソネル】
- FRANK HAYNES (ts) GRANT GREEN (g) BILLY GARDNER (p) BEN TUCKER (b)
- DAVE BAILEY (ds)
- 【収 録 曲】
- REACHING OUT / OUR MISS BROOKS / A FLICK OF A TRICK / ONE FOR ELENA /
- BABY YOU SHOULD KNOW IT / FALLING IN LOVE WITH LOVE
- 【内 容】
- 「コッペパン一族の興亡」というお話です。タイトルだけ見てるとアホみたいで
すな。いや、内容のほうもタイトルにふさわしいアホみたいなものなんですが、なぜ、
たいしておいしくもないコッペパンが“菓子パン形状の王道”たる地位を得ることが出
来たのか。その秘密はコッペパンが編み出したある「何気ないアイデア」にありました
。というのが前号までのあらすじですな。その「何気ないアイデア」とは何かというと
、カラダの真ん中に1本“さけめ”というか、“われめ”を入れたことでありました。
コッペパンはこの何気ないアイデアを「チクワの穴にキューリを詰めてマヨネーズをか
けたものを食べていて、ふと思いついた。」ということですが、なるほど、チクワはカ
ラダの真ん中に穴があいていたおかげで、そこにキューリを詰めることで今日まで生き
延びてきたわけです。もしカラダに穴があいてなかったら“単なる棒状のカマボコ”に
なるところだった。。。とチクワは冷や汗まじりに語ってくれたものですが、チクワの
穴とはコッペパンもなかなかいいところに目をつけましたなぁ。もしコッペパンに“わ
れめ”がなかったら、“単なる棒状のパン”になるところだったんですが、ひとたび1
本の“われめ”を入れさえすれば、無限の可能性が広がりますね。チョコクリームをは
さめば“チョコレートサンド”、バナナクリームをはさめば“バナナクリームサンド”
、いちごクリームをはさめば“いちごクリームサンド”だね♪って、無限の可能性が広
がったって言ったって、“なになにクリームサンド”ばっかぢゃん?そんなの、ボクで
も出来るぢゃん?と、この頃すっかり影の薄くなったウンコ型のコロネがやっかみ半分
に陰口を叩いているらしいですが、その点についてはコッペパン自身も「そこなんだよ
ねぇ。。。」と自覚しておりました。確かに、コロネでも中にバナナクリームを入れれ
さえすれば“バナナコロネ”が出来るわけです。あまり聞いたことないですけどね、バ
ナナコロネ。
-
- さて、さしものコッペパンの跳梁跋扈もここまでか?と思われたわけですが、こ
れでメゲなかったのがコッペパンの偉いところです。チョココロネの冷笑を背に臥薪嘗
胆を重ね、うんこパンごときに負けてたまるか!という敵愾心を糧に、悩みに悩み、考
えに考えたあげく、ついに画期的なアイデアを思いつきました。「そうだ!今まで1本
だった“われめ”を2本にしてみよう!」いわゆる“ダブルサンド”の誕生です。こっ
ちの“われめ”にはイチゴクリーム、こっちの“われめ”にはメロンクリーム、1本で
2つの味が楽しめて、とってもお得よねっ♪という、なんとなく名古屋人的な発想を感
じさせる菓子パンであります。中でも小倉とマーガリンをサンドした“小倉&マーガリ
ンサンド”はダブルサンド界の傑作として高い評価を得ております。とまあ、ここまで
が「コッペパン一族の興亡・第1幕」ですね。ダブルサンドの登場でコッペパンは菓子
パン業界で確固たる地位を築いたわけですが、コッペパンはそれだけでは満足しません
でした。未知の世界へのあくなき探究。それは1人のすけべなコッペパン娘によっても
たらされました。この娘も最初のうちは“われめ”にバナナクリームでも塗ってでおけ
ばそれだけで十分に満足していたですが、そのうちに新たなる刺激を求めるようになっ
てしまいます。あ~ん、なんかこう、もっと棒状のものがイイのぉ♪って、実にけしか
らん、貞操観念の著しく欠けたコッペパンであると断言せざるを得ませんが、お嬢さん
、その願い、ボクがかなえてあげよう!と、これまた実にけしからんことを言い出す“
あらびきソーセージ”などという不定の輩が登場してまいりまして。まあ、素敵っ♪と
2人は意気投合して、その結果デキちゃったのがいわゆる“ホットドック”でございま
す。こうしてコッペパンは菓子パン界から調理パン界へとその勢力をのばしていくわけ
ですが、「いちど一線を越えちゃうと、あとは見境なし。。。」
- というのはいずれの世界でも同じこと、今では“あらびきソーセージ”はおろか、
コロッケやポテトサラダにタマゴ、あげくの果てはスパゲティや焼きそばまでを挿入し
“我が世の春”を謳歌しております。
-
- しかし“焼きそば”とは実に思いきったものですなぁ。焼きそばパンというのは
それほどおいしいものではないんですが、ま、焼きうどんパンよりはマシか?といった
、実に微妙なラインに属しております。でも売っているのを見かけるとついつい手が出
ちゃうという、不思議な魅力を持っておりますね。菓子パンでいうとメロンパンがよく
似たタイプでありますな。メロンパンというのもそれほどおいしいものではありません
が、ま、アーモンドカステラよりはマシか?といった、実に微妙なラインに属しており
ます。でも売っているのを見かけると、ついつい手が出ちゃうという不思議な魅力を持
っております。それがどうした?と言われると、別にどうもしないんですけどね。とい
うことで菓子パンのお話、これでおしまい♪
-
- @ さ、デイブ・ベイリーです。この人に関しては、今はなき「マイ・ピン子」
のコーナーで取り上げたことがあるので、取り立てて書くことはございません。という
ことで今週はおしまい。んぢゃんぢゃ。
-
- ということで終わりにしたいトコロですが、そうは問屋がおろし蕎麦(680円
)。明治のアポロチョコでも食べながら、もう一息頑張りましょう。“ただの地味地味
なドラマー”として何の感慨も持ち合わせていなかったデイブ・ベイリーなんですが、
何気なく買った『バッシュ!』というアルバムの出来がとってもよかったのぉ♪中でも
、聞いたこともない名前だったので期待度が皆無だった、テナーのフランク・ヘインズ
のプレイが最高だったのぉ♪ちょっぴり荒々しいトーンと男性的な図太さは、これぞま
さしく“あらびきフランク”って感じぃ?と、コッペ娘もたいそうご満悦の様子であり
まして。で、本日は『リーチング・アウト』。ギターのグラント・栗委員ちゃんは入っ
ているものの、フランク・ヘインズのワン・ホーンという編成は、3管編成だった『バ
ッシュ!』に比べると地味な感は否めません。特に1曲目のタイトル曲がなんだか起伏
に乏しい平坦な作品でして、最初に聴いたときには、あ~ん、期待はずれだったのぉ。
。。と思ってしまいました。が、何度も聴き進むにつれて“じわーっ”とそのよさが滲
み出てくるという、そういう“じわじわ輪島”的なアルバムでございますな。で、1曲
目、「リーチング・フォース」。ニーナ・子門真人の伴奏ギタリストだったルディ・ス
ティーブンソンという人のオリジナルです。ウイントン・ケリーの『フル・ビュー』と
いうアルバムにも、この人のオリジナルが2曲ほど入っておりましたが、この「リーチ
ング・アウト」はモーダルなナンバーでございます。先ほども書いたように、起伏に乏
しい平坦なメロディの曲なんですが、“モーダル”というのはそういうものなので仕方
がないのぉ♪ソロ先発のフランク・ヘインズのプレイも、テーマを意識してか、まんて
か、カラテカ、かなりモーダルな感じになっております。昔あったんですよね、カラテ
カという空手家のゲーム。と、ここで書くことがなくなったので「マイ・ピン子」の原
稿をチェックしてみましょう。『彼と2人でイヴ、ベイエリアのホテルで、あ~ん♪』
というところですね。
-
- > 例えばアルバム冒頭のタイトル曲。起伏に乏しい「のべーっ」とした曲で、印象
極めて地味地味なんですが、よく聴くと意外にモーダルだったりします。フランク・ヘ
インズのソロにも、明らかにコルトレーンからの影響が感じられます。栗委員ちゃんの
よく歌うソロもいいっす。けど、やっぱり地味ですなぁ。
-
- うん、やはり同じ人が書いているだけあって、同じようなこと書いてるねっ♪内容
もほとんどないねっ♪ということで、2曲目。「アワ・ミス・ブルックス」はテナー奏
者であるハロルド・ヴィックの曲です。ちなみにこれは「マイ・コンピ」では落選扱い
ですな。ソウル派のヴィックらしく、アーシーなスロー・ブルースとなっておりまして
、都会派のボクのタイプぢゃないなぁ。。。ソロ先発のフランク・ヘインズのプレイも
、テーマを意識してか、まんてか、カラテカ、ハムを買ってあげたら叱られた~♪ナー
ンデカ?やっぱり“あらびきフランク”も買ってあげないとねっ♪
- ということで、フランク・ヘインズのソロもかなりアーシーな味わいとなっており
ます。で、この手の曲なら栗委員ちゃんにおまかせ♪とってもよいソロが展開されます
。続くビリー・ガードナーのピアノも、なかなかイイ感じですね。日本語ライナーでは
「ガーランド張りのブロック・コードによる華麗なプレーを披露しているが、やはり今
一歩といった感じはまぬがれ得ない。」と書かれちゃってますけどね。あ~ん、そこま
で言うことないのにぃ、小西啓一ぃ。
-
- 3曲目の「ア・フリック・オブ・ア・トリック」は、「カミン・ホーム・ベイビ
ー」の作者として名高達郎い、ベン・タッカーのオリジナルです。
-
- ・便断つ可
-
- > なせばなる。
-
- タッカーのピチカートにガードナーのピアノが“じゃかじゃじゃかじゃじゃかじゃ
じゃかじゃ♪”と絡むイントロに続き、シンプルながらとっても印象的なテーマが演奏
されます。ちなみに「マイ・コンピ」にはこの曲を選んでおりますな。ソロ先発はビリ
ー・ガードナーですが、辛口小西クンも「なかなかに張りきったクリスプなタッチによ
るアクセントの効いたソロを繰り広げており・・・」と、褒めております。僕も同感で
す。ウィレちゃんは童顔ですが、義経は判官で冬の瓜は冬瓜だねっ♪あんまり好きじゃ
ないですけどね、冬瓜。とか言ってるうちに演奏はどんどん勝手に進んでおりますが、
フランク・ヘインズのソロのバックの伴奏がちょっぴり特徴的ですね。とか書いてるう
ちにベン・タッカーのピチカート・ソロになりました。で、再び印象的なテーマが演奏
されてフィードアウトして、終わり。さ、今週もあと3曲だねっ♪
-
- 4曲目の「ワン・フォー・エレナ」はビリー・ガードナーのオリジナル。これま
た印象的なメロディの佳曲ですね。ソロ先発はグラント・グリーンなんですが、本アル
バムでもベストと呼べるソロを披露しております。続くヘインズのソロも完璧です。立
派です。ヘインズは1965年にガンのため、惜しくも夭逝しちゃったそうですが、も
う少し長く生きていたら夭逝しなかったのにぃ。。。と思うと、残念でなりません。い
や“早く死んでナンボ”の世界なんですけどね、ぢゃづ界って。“塩通”もマンネリ化
の極みで著しく評判の落ちている今日この頃、そろそろ夭逝しちゃったほうがイイです
かね?ワタクシの希望としてはですね、桑名に阪神大震災規模の大地震が起こってです
ね、近所の女子高生と一緒にガレキの下敷きになって生き埋めになってですね、で、救
助に来た救助犬にバターを・・・って、そんなことしている場合ぢゃなくって、救助に
来た救助犬に「ボクはいいから、女子高生を先に助けてやってくれ。」と申し述べてで
すね、で、その女子高生が無事に助け出されたのを見届け、にっこり笑って死んでいく
と。で、その後、「桑名大震災で犠牲になった好青年が遺した珠玉のほーむぺーじ♪」
として塩サバ通信がマスコミで取り上げられ、新聞には「彼はとっても才能に溢れた素
晴らしい人でした。。。」と涙ながらに思い出を語る“ぎゃる系”読者の記事が・・・
とか書いてるうちに、5曲目の「ベイビー・ユー・シュッド・ノー・イット」が終わっ
てしまいました。3曲目に続くタッカーのオリジナルで、ストップタイムを効果的に用
いたテーマ部が最高にカッコイイのぉ♪といった演奏でした。はい、6曲目。「恋に恋
して」。テナー抜きでテーマを奏でたグリーンが、そのまま歌心に溢れたソロを披露し
ます。タッカーとベイリーの堅実なサポートもよろしい。で、演奏の後半からはフラン
ク・ヘインズも加わり、最後はヘインズがテーマを演奏して、おしまい。3曲目以降が
、なかなかイイ感じだったカナ?と個人的な感慨を抱いた1枚でありました。というこ
とで、今週はおしまいっ♪
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