膠原病

作成 たらお皮膚科

皮膚筋炎のゴットロンのサイン レイノー現象


エリテマトーデス 全身性と皮膚限局型がある。全身性は皮膚、腎臓、心嚢、胸膜、関節、筋肉、中枢神経などほぼ全身の結合組織が侵される疾患である。
軽症から重症までいろいろなタイプがある。検査では、抗核抗体、抗DNA抗体、抗ENA抗体、RA因子などが陽性。大人の伝染性紅斑は、時にエリテマトーデスとの鑑別が必要。
経過が長い。紫外線を避けること。
強皮症 全身に線維化をきたす全身性強皮症と皮膚のみの限局性強皮症がある。
全身性はレイノー現象、皮膚硬化などの皮膚病変のほかに、食道、十二指腸、肺、筋肉、腎臓などに病変が強く予後は時に不良である。検査では、免疫グロブリンの増加、RAテスト、抗核抗体陽性。
皮膚筋炎 皮膚と筋肉が侵される膠原病で、顔面のヘリオトロープ様紅斑(紫紅色浮腫性紅斑)や手背にみられるにゴットロンの
サイン(Gottron'sign)といわれる紅斑や丘疹、躯幹や四肢にみられるびまん性紅斑、筋肉痛、筋力低下などの筋炎が
特徴的である。時に皮膚症状のみの場合もある。成人では内臓悪性腫瘍の合併が多い。またまれに重篤な間質性肺
炎を併発する重篤な例がある。検査ではCPK、アルドラーゼ、GOT(AST)、LDHなどの上昇がみられる。
オーバラップ症候群 ひとりの患者に2つ以上の膠原病が合併した場合。
シェーグレン症候群 乾燥性角結膜炎、口腔内乾燥症状がみられ、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、多発性筋炎などの膠原病を合併する。
抗SS−A抗体、抗SS−B抗体はシェーグレン症候群に特徴的といわれている。多くは遺伝性。
慢性関節リウマチ 慢性に経過する特徴的な関節病変をみる多発性関節炎。皮膚病変としては、リウマトイド結節および血管炎にともなう皮膚病変で、潰瘍、紫斑、水疱などがある。